駅伝

2020年の箱根駅伝では、青学大の復活優勝で幕を閉じましたが、そこには原マジックと言われる原監督の5つのマジックがありました。ここでは、2020年、箱根駅伝でなぜ青学大が復活優勝したかを探り、原監督の5つのマジックを紹介します!

青学大復活優勝! 箱根駅伝2020で原監督の5つのマジック

箱根駅伝のたすきをつなぐ像

青学大原監督は、箱根駅伝をメジャーにしようと、テレビ出演を増やしてきましたが、5連覇を逃した前回箱根駅伝後は批判が殺到しました。

それでも原監督はポリシーを貫き、「昨年負けて、原の活動自体を批判する人もいた。しかし陸上界の発展のため、さまざまな媒体で情報発信している。沿道の光景が変わり、いろんな層が箱根駅伝を見てくれていた。露出の良い影響が出ていると体感できた」と実感を込めました。

2020年の箱根駅伝では、2年ぶりに新緑のたすきが大手町に1番で帰ってきました。

青学大アンカー湯原慶吾選手が勝利を確かめるように何度も右手を突き上げてゴールしました。

待ち構えた原監督は5度胴上げされると、笑顔で顔をくしゃくしゃにしました。「やっぱり大作戦」は「大成功!」と声を弾ませました。

その「やっぱり大作戦」の成功の裏に、原監督の5つのマジックがあり、それぞれのマジックを紹介します。

箱根駅伝2020の原監督の5つのマジック!サーバント型からハイブリッド型へ

原監督は「ダメダメ世代」と名付けた4年生を鍛えるため心を鬼にしました。

4連覇中は選手にキーワードやアドバイスを伝えて自主性を重視する「サーバント型(奉仕型)」の指導でしたが、今季は2004年の就任当初の「君臨型」に回帰しました。

指示、命令をして怒りながら育てたそうです。

シーズンの経過とともに選手の成長を感じると、両スタイルを織り交ぜ「ハイブリッド型」へ進化し、原監督は「最高の世代に変身した」と主将の鈴木らを称えました。

出場した4年生は4人とも好走し、指揮官の親心に応えました。

雷を落とされ続けた鈴木選手も「あれだけ怒られて優勝したのは本当にうれしい」と喜びをかみ締めました。

最弱世代と呼ばれた4年生が奮起し、青学大は強さを取り戻しました。

出雲駅伝は5位、全日本大学駅伝は2位でしたが、チーム状態は上向き、2019年12月4日、千葉県富津市内の激しいコースでの練習で、原監督は「やっぱり勝てる!やっぱり強い!」と確信したそうです。

前回王者の東海大が本命視されていましたが、狙っていた箱根駅伝できっちり優勝し、原監督も最後は「やっぱり指数は、500%です!」と作戦成功を喜びました。

箱根駅伝2020の原監督の5つのマジック!前半型で流れをつくる!

箱根駅伝・往路」で、王座奪回を狙う青学大が5時間21分16秒の昨年の記録を5分縮める驚異的な往路新記録で3年ぶりの往路優勝を飾りました。

2位は1分33秒差で国学院大。連覇を狙う東海大は4位につけました。

昨年は往路6位と出遅れ、総合5連覇を逃した青学大でしたが、1年後、しっかりとリベンジを果たしました。

当日変更で、1区にエースの吉田圭太選手(3年)、4区に吉田祐也選手(4年)を起用しました。

1区にエースを起用したことで、“前半型でいく!”という意志が学生に伝わった」と原監督は語っています。

2020年の箱根駅伝では、前半に流れをつくり、後半は東海大学の選手と持ちタイムで差があったのにもかかわらず、青学大の復路メンバーはリラックスして走ることができ好記録を連発しました。

箱根駅伝2020の原監督の5つのマジック!花の2区に1年・岸本大紀選手を起用!

原監督は、1年生の岸本大紀選手を、エース区間の2区に起用し、区間5位の快走で首位に立ちました。

青学大の2区をルーキーが走るのは異例です。

岸本選手12月21日に右足の痛みを訴えて、走れない日が3日間あったそうです。

原監督は「今回の岸本は1年間しっかりと練習を積んできた。彼の潜在能力の高さを踏まえて、あえて2区を回避することなく起用した。その期待に応えてくれた。それが非常に大きかった」と、勝負の分かれ目を振り返りました。

原監督の大胆な采配が大成功しました。

箱根駅伝2020の原監督の5つのマジック!4区重視の考えから吉田祐也選手を起用!

往路優勝の決め手となったのが、4区に起用された吉田祐也選手(4年)の走りでした。

首位の東国大と1分21秒差でスタートすると、13.7km地点でトップに立ちました。

終盤は一気にスパートをかけ、1時間30秒の区間新記録をマークしました。

区間2位だった東海大の名取燎太選手(3年)に1分以上の差をつける爆走で、今回2区で超人的な区間新記録を打ち立てた東洋大の相澤晃選手(4年)が前回大会で記録したタイムを24秒も更新してみせました。

「4区重視」という、今後の箱根駅伝の戦術トレンドを決定づけました

これまでの箱根駅伝の往路では「花の2区」という呼称に代表されるように、2区に絶対的なエースを置き、1区と併せて序盤でしっかりと流れを作る形を目指すことが多かったです。しかし、近年は戦力の均衡が進み、優勝候補校の間で1区での差が付きにくくなった結果、2区は集団走になるケースが増えました。

すると、その集団についていくことで、最後に首位に立てなくとも先頭と差をつけずに襷リレーができればいいという「しのぐ2区」の考え方ができるようになってきたのです。

青学大もこの2区に同校史上初めて1年生の岸本大紀を起用し、区間順位は5位ながら、最後にスパートをかけるという展開に持ち込んでいます。

そうして2区を「しのいだ」結果、もっとも力の差がでるのが山上りに繋ぐ4区であり、そこにエース格の選手を置けるかどうか、またその選手がしっかりとエース級の走りができるかどうかが、ポイントになります。

4区のランナーには高い対応力が求められます。

コース自体も終盤含めコース上に小刻みなアップダウンが何度もある難コースです。そのため、実力や調子がより顕著に現れるということなのでしょう。そこに大砲を置くことができた原監督の戦術眼は、まさに見事です。

令和の時代は、「花の4区」という流れになっていくのかもしれないとも言われています。

箱根駅伝2020の原監督の5つのマジック!タイムではなく選手の所作を注視!

原監督は、練習ではタイムではなく、選手の所作を注視しました。

8区に岩見選手を起用した決め手「ケツの形が良かったから」と、競走馬のパドックを引き合いに出し「昨季はボテッとしていたが今季は締まっていた。輝き、ツヤがあった」と解説しました。

原監督は、講演やテレビ出演など多忙なスケジュールの中でも「24時間365日、今日、箱根駅伝があったらどんなメンバーを組むか常にシミュレーションしている」と選手一人一人の変化に目を光らせています。

8区の岩見選手は、区間賞と1秒差の区間2位で快走し、1年前、涙に暮れた箱根路で見事なリベンジを果たしました。

箱根駅伝2020の青学大の原監督のメソッドの更新!

2020年の箱根駅伝では、全10区間のうち7区間で区間新記録が誕生しました。

「超高速駅伝」時代に突入した現状に、原監督「これまでの常識を覆さないといけないですね」と逆に危機感を強くしています。

「青山メソッド」も更新されそうで、これまで1キロ3分というペースが目安でしたが「練習段階の設定タイムを見直す必要がある。2分50秒ペースで走れるようにしないといけない」と練習強度を高めることを示唆しています。

原監督は、「青学大のメソッドの目標値や目標タイムも高速に対応できるものにしていく。」とかたっています。

まとめ:箱根駅伝2020の原監督の5つのマジックとは?青学大優勝の秘密とは?

箱根駅伝の像

ここでは、2020年、箱根駅伝でなぜ青学大が復活優勝したかを探り、原監督の5つのマジックを紹介しました。

昨年様々な批判も受けた中、原監督は自身の方針にぶれることなく、現状を注視しながら必要な変革を行ってきました。

すごい精神力と信念だと感心します。

2年ぶり5度目の優勝を果たした青学大の原晋監督は、鈴木塁人主将、上村臣平主務ら4年生の選手、マネジャー計11人にハワイ卒業旅行をプレゼントする考えを明かしました。

原監督は、オンとオフのスイッチの切り替えも見事で、選手への愛情が深いというのが随所で感じられます。

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